こんにちは、デジタルテクノロジーのT.Mです。

業務システムを安定運用するために、システムの健全性を日々監視することは重要です。軽度な障害を検出し致命的な問題を未然に防ぐためのログ監視。パフォーマンス劣化を識別するためのパフォーマンス監視等、SNMP監視システムを導入して行っていることが多いと思います。SNMP監視では監視サーバから監視対象をポーリングすることでデータ収集を行っています。これに対して、Insight and Analyticsでは監視対象からOMSレポジトリにログを送信する仕組みです。ビューデザイナーは、OMSレポジトリに集約したログをクエリ言語によって抽出しグラフ化するツールです。重要度の高い監視のアウトプットをダッシュボードに集約し、詳細情報はドリルダウンして確認する仕組みをカスタム作成することができます。本稿ではパフォーマンス監視を例にビューデザイナーの使用方法について説明します。

 

ビューの要素

ビュー デザイナーで作成されるビューには、次の表に示す要素が含まれます。

パーツ 説明
タイル  Log Analytics のメインの概要ダッシュボードに表示されます。 カスタム ビューに含まれる情報を視覚的にまとめたものを表示します。 タイルの種類に応じて、OMS リポジトリ内のレコードが視覚化されて表示されます。 タイルをクリックすると、カスタム ビューが開きます。
カスタムビュー タイルをクリックすると表示されます。 1 つまたは複数の視覚化パーツが含まれます。
視覚化パーツ 1 つまたは複数のログ検索に基づく OMS リポジトリ内のデータの視覚化。 ほとんどのパーツには、高レベルの視覚化を提供するヘッダーと上位の結果の一覧が含まれています。 パーツの種類に応じて、OMS リポジトリ内のレコードが視覚化されて表示されます。 詳細レコードを提供するログ検索を実行するには、パーツの要素をクリックします。

 

 

新規ビューの作成

サンプルとして以下に示すビューを作成してみます。

パーツ 説明
タイル

名前: Server Performance(Percent Processor Time)

・ Processorの使用率を折れ線グラフ表示する

・ すべての Computerを1つのグラフにプロットする

カスタムビュー 可視化パーツ1

名前:PROCESSOR使用率

・ Processorの使用率を折れ線グラフ表示する

・ Computer毎に1つのグラフにプロットする

 可視化パーツ2

名前:LOGICAL DISK使用率

・ Logical Diskの使用率を折れ線グラフ表示する

・ Computer毎に1つのグラフにプロットする

 

OMSメニューから、ビューデザイナー「+」をクリックし、ギャラリーから「折れ線グラフ」を選択します。タイルのプロパティが表示されますので、必要事項を入力します。

ここでは、以下の通り CPUの使用率 (Percent Processor Time) を折れ線グラフ化するクエリを記載します。

名前  Server Performance (Percent Processor Time)
説明
クエリ Perf | where CounterName == “% Processor Time” and ObjectName == “Processor” and InstanceName == “_Total” | summarize Percent = avg(CounterValue) by bin(TimeGenerated, 5m), Computer | render timechart

 

名前とクエリを入力後、「適用」ボタンをクリックします。

1つ目のカスタムビュー追加

「ダッシュボードの表示」タブを選択し、ギャラリーから「積み重ねた折れ線グラフ」を選択します。

プロパティに必要事項を入力し、「適用」ボタンを押します。

本稿では以下の通りホスト毎の % Processor Time を表示するクエリを記載します。

全般  グループタイトル Processor の負荷
グラフ1  タイトル cybozu
クエリ Perf | where Computer == “cybozu“ | where CounterName == “% Processor Time” and ObjectName == “Processor” and InstanceName == “_Total” | summarize Percent = avg(CounterValue) by bin(TimeGenerated, 5m), Computer | render timechart
グラフ2 タイトル ad01
クエリ Perf | where Computer == “ad01“ | where CounterName == “% Processor Time” and ObjectName == “Processor” and InstanceName == “_Total” | summarize Percent = avg(CounterValue) by bin(TimeGenerated, 5m), Computer | render timechart
グラフ3 タイトル view
クエリ Perf | where Computer == “view“ | where CounterName == “% Processor Time” and ObjectName == “Processor” and InstanceName == “_Total” | summarize Percent = avg(CounterValue) by bin(TimeGenerated, 5m), Computer | render timechart

 

 

 

2つ目のカスタムビュー追加

次に2つめのカスタムビューを追加するため、「ダッシュボードの表示 ギャラリー」から 「積み重ねた折れ線グラフ」をクリックします。新たなプロパティが開くため、必要事項を記載します。

ここでは以下の通りホスト毎の Logical Disk の使用率 を表示するクエリを記載します。(Logical Disk の使用率は Linuxは「% Used Space」、Windowsでは 100%と「% Free Space」の差としています)

全般  グループタイトル LOGICAL DISK の使用率
グラフ1  タイトル cybozu
クエリ Perf | where Computer == “cybozu” | where CounterName == “% Used Space”  and ObjectName == “Logical Disk” | summarize Percent = avg(CounterValue)  by bin(TimeGenerated, 5m), InstanceName | render timechart
グラフ2 タイトル ad01
クエリ Perf | where Computer == “ad01” | where CounterName == “% Free Space” and ObjectName == “LogicalDisk” | summarize Percent = 100-avg(CounterValue)  by bin(TimeGenerated, 5m), InstanceName | render timechart
グラフ3 タイトル view
クエリ Perf | where Computer == “view” | where CounterName == “% Free Space” and ObjectName == “LogicalDisk” | summarize Percent = 100-avg(CounterValue)  by bin(TimeGenerated, 5m), InstanceName | render timechart

 

 

必要事項の記載後、「適用」ボタンをクリックします。

 

ビューの表示確認

概要ダッシュボードの新規ビュー

「概要ボタン(ホームボタン)」をクリックし、ビューが追加されていることを確認します。Server Performance(Percent Processor Time)  ビューは過去1日のデータをグラフ化していることが分かります。

対象期間を変更するため、「過去1日に基づくデータ」 をクリックし、スコープから「7日」を選択し、「OK」ボタンをクリックします。

Server Performance (Percent Processor Time) が過去7日分のスコープに変わりました。

 

カスタムビュー

次に Server Performance (Percent Processor Time) タイルをクリックします。画面はカスタムビューに切り替わります。左が「PROCESSORの負荷」視覚化パーツ、右が「LOGICAL DISK 使用率」視覚化パーツです。視覚化パーツをクリックするとさらに詳細を表示することが可能です。

PROCESSORの負荷詳細 (Computer = cybozu)

「PROCESSORの負荷」の一番上に表示されている Computer=cybozuのグラフをクリックすると、以下のログ検索ページが表示されます。検索条件を変更してグラフを再生成することも可能です。

LOGICAL DISK の使用率詳細 (Computer = cybozu)

「LOGICAL DISKの使用率」の一番上に表示されている Computer=cybozuのグラフをクリックすると、以下のログ検索ページが表示されます。検索条件を変更してグラフを再生成することも可能です。

 

以上、今回はビューデザイナーを使って独自のビューを作成してみました。今回はパフォーマンスデータをグラフ化しましたが、イベントログやSYSLOGを集計することも可能ですので、必要な情報を可視化するためのツールとして活用してみてはいかがでしょうか。