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Windows 7や10のサポート終了、それでも使い続ける企業が知っておきたい業務継続対策

「うちの店舗端末、今もWindows 7で動かしているんです」

お客様から時折耳にする話です。理由を伺うと、「まだ動くから」「システムが最新OSに対応していない」「クローズド環境だから大丈夫」などのお答えが返ってきます。

2024年に総務省が調査・発表した「テレワークセキュリティに係る実態調査(R5年度)」によると、国内企業の約8%が既にサポート終了したWindows 8.1、8、7 などの古いOSを業務で継続利用しています。
特に製造業と情報通信業で割合が高いことに対し、「製造装置やシステムに組み込まれており容易に更新できないような場合が想定」される、とレガシーシステムの存在を指摘しています

また、Windows 10についても2025年10月14日にサポート終了予定のため、今後さらに多くの企業が同様の状況に直面することになります

2025 年 10 月に Windows 10 のサポートが終了します

2025 年 10 月 14 日以降、Windows Update を介した Windows 10 の無料ソフトウェア更新プログラム、テクニカル サポート、セキュリティ修正プログラムが、Microsoft から提供されなくなります。

引用:Windows 10、Windows 8.1、Windows 7 のサポート終了 | Microsoft Windows

しかし、これらのシステムでトラブルが発生した時のことを考えると、少々不安になります。システム復旧には時間がかかることが多い上、古いOSやレガシーシステムでは対応できる手段や専門家も限られてきているためです。

業務で使用されているシステムが突然停止した場合、その復旧にかかる時間は業務への影響に直結します。毎日使うシステムであればあるほど、その影響は大きくなるでしょう。

本ブログでは、レガシーシステムが抱える復旧の課題を整理し、従来のバックアップとは異なるアプローチでこの問題に対処する方法についてご紹介します

目次[非表示]

  1. 1. サポート終了OSで動作するシステムが抱える現実
    1. 1-1. セキュリティ更新の停止
    2. 1-2. 対応ソフトウェアの減少
    3. 1-3. 予期しない障害のリスク
  2. 2. 「塩漬け環境なら大丈夫」は本当か
    1. 2-1. 専門知識が必要
    2. 2-2. 復旧期間の長期化
  3. 3. NeuShieldによるデータ保護
    1. 3-1. Windows 7やServer 2008 R2でも使えます
    2. 3-2. オフライン環境で完結
  4. 4. バックアップとは異なる役割
    1. 4-1. レガシーシステムとの付き合い方
  5. 5. おわりに
  6. 関連ブログ

1. サポート終了OSで動作するシステムが抱える現実

1-1. セキュリティ更新の停止

Windows 7のセキュリティ更新は2020年1月に終了しました。同様に、Windows 10もサポートの終了が予定されています。サポート終了後は、新たな脅威が発見されてもマイクロソフトからの対策パッチは提供されないため、セキュリティリスクが高まります。

1-2. 対応ソフトウェアの減少

ソフトウェアはいつまでもサポート終了を迎えたOSをサポートしません。レガシーシステムの復旧に使用するバックアップソフトウェアもまた、バージョンアップデートとともに古いOSへの対応を段階的に停止していくことが多く、Windows 7などを保護するソフトウェアの選択肢が狭まっているのが現状です。

1-3. 予期しない障害のリスク

長年稼働しているシステムでも、不意のアプリケーションの誤動作や障害により、ある日突然動かなくなる可能性は否めません。製造業の工作機械制御システムやCADワークステーション、小売業のPOSシステムや在庫管理端末、医療機関の電子カルテシステムなど、サポート切れOSで稼働している可能性のあるシステムは多岐にわたります。

こうした業務の中核を担うシステムで問題が起きると、その影響は広範囲に及びます

2. 「塩漬け環境なら大丈夫」は本当か

このようなレガシーシステム環境をバックアップシステムごと塩漬けし、環境のバックアップを取ることができているとしても、実際にトラブルが発生した時の復旧には別の課題があります。

2-1. 専門知識が必要

IT担当者や専門業者でなければ対応が困難なケースが多く、特に制御システムのトラブルでは専門業者を呼ぶまで復旧できず、対応の開始自体が即座にできない場合があります。

2-2. 復旧期間の長期化

対応開始した後も、バックアップデータからのリストアによるシステム復旧は時間のかかる作業です。データの整合性チェックや完全性の検証を慎重に行う必要があるため、通常は複数日を要することがあります。

これらの要因により、業務が長期間停止してしまう可能性があります。製造ラインの停止や店舗営業の中断など、システムトラブルが経営に直結する損失を生むケースも少なくありません

現実的には、塩漬け環境でバックアップが取れていたとしても「すぐに元通り」とはいかないことが多いのです。迅速な復旧という観点では、何かトラブルが起きた時に"すぐに"正常な状態に戻せる手段があれば理想的です。

3. NeuShieldによるデータ保護

こうしたニーズに応える手段のひとつとして、NeuShield Data Sentinel (NeuShield) というソリューションがあります。このソリューションは「Mirror ShieldingTM」という特許技術を用いたデータ保護ソフトウェアです。

NeuShieldは、データに「保護層」を作成し、この保護層に日々の変更内容を自動的に記録していきます。何か問題が発生した際は、この「保護層」を削除することで、問題なく動いていた元の時点の状態に即座に戻すことができます
専門的な知識は必要なく、管理画面から数回のクリックで復元が完了します。

データにラップ(保護層)をかけてラップに変更情報を毎日保存します

システムデータになにか障害が起こってしまっても…

ラップをはがせばデータが元に戻ります
.

3-1. Windows 7やServer 2008 R2でも使えます

多くの最新データ保護ソフトが古いOSのサポートを終了していく中、NeuShieldはWindows 7、Windows 8.1、Windows Server 2008 R2といったサポート終了OSでも動作します。最大30回分の変更履歴を保持できるため(デフォルトで1日1回の保護層作成)、「昨日の状態」だけでなく「1週間前」や「1ヶ月前」の状態への復元も可能です。

NeuShieldのシステム要件について詳しくはこちら

3-2. オフライン環境で完結

インターネット接続がないオフライン環境でも動作します。ネットワークから隔離された制御システムや、スタンドアロンで動いているPCでも問題なく、継続的にデータを保護できます。

4. バックアップとは異なる役割

なお、NeuShieldがあるからといって、バックアップが不要になるわけではありません。それぞれに役割があるためです。

論理的な障害やソフトウェア関連のトラブル時に『とりあえず昨日の状態に戻したい』という時はNeuShieldが力を発揮しますが、物理的な障害には対応できないためです。従来のバックアップソリューションは物理的な破損時の備えとして位置づけ、この二つを組み合わせることで盤石かつ迅速な復旧体制を整えることができます

4-1. レガシーシステムとの付き合い方

古いOSで動作するシステムには確かにリスクがあります。理想的には新しい環境への移行が望ましいでしょう。

しかし、業務上の理由で継続利用せざるを得ない現実もあります。予算や時間、システムの複雑さなど、移行には様々な障壁があるためです。

そうした状況では、『現在のシステム環境をそのまま活かせる』保護手段として、こうしたツールの活用も有効な選択肢となるでしょう。

5. おわりに

サポート終了後も古いWindowsを使い続ける企業が、業務を止めないために知っておくべき対策についてご紹介しました。

レガシーシステムの課題に直面している企業は多いと思います。完全な解決は難しくても、リスクを少しでも軽減する手段を検討することは大切なのではないでしょうか。

システムの移行計画と並行して、こうした保護手段も含めて検討していただければと思います。

デジタルテクノロジー マーケティング課
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